今日はウィーズの竹内政治さんの講演会に行ってきた。


11時に西浦和駅改札で待ち合わせて、竹内さんの車で会場へ。

会場は、埼沸会館 多目的ホール
第32回「埼玉同宗連」研修会


お坊さんたちが80人くらい集まっていて、その様子は圧巻でした。

タイトルは「心のバリアフリー」で、90分ほど竹内さんの
講演は続きました。


ちなみに、竹内さんは、埼玉県精神障害者団体連合会ポプリの事務局長と、
精神障がい者・当事者会ウィーズの事務局長をやっています。

高校を卒業後、左官屋の見習いに行くが、半年で統合失調症(当時は精神分裂病と
呼ばれていた)を発病。


それ以来、病と20年以上付き合いながら、生活している。

今は、埼玉県三郷市のグループホームで当事者スタッフ(ピアスタッフ)として
働きながら、全国各地で講演に呼ばれて忙しい日々を送っている43歳。


さて、今日の内容はとても盛りだくさんでした。


そんな中で、印象に残ったことをひとつ。


それは、竹内さんが30代になった時に、今の奥さんと出会い、そして、
いろいろなご縁で、精神障害者の作業所に通うようになった。
その時、感じたことは、否定されてばかりの人生を過ごしてきた
竹内さんは、この作業所で肯定される、という経験をした。

これが大きかったらしい。


彼にとって社会は、否定の文化だった。
作業所という場所は、彼のいろいろなところを肯定してくれた。
そんな場所で、彼は初めて本音や弱さをみせられる人や場があることを
知って、生きやすい暮らしを手に入れたそうだ。

これは大きな転換点になったのだろうと想像できる。


調布にある精神障害者の作業所クッキングハウスなどでは、
誉め言葉のシャワー、というものがある。


人って、やはり肯定され、認められ、誉められる。
そういった体験を積み重ねないと、なかなか弱い自分をさらけ出せないのだろう。


そういう意味でも、作業所という障害への理解を持っている場所は
大きな役割を担っているのだろう、ということを今日の講演を聞きながら
感じました。


竹内さんにとって、人生のそこここで、人や場との大切な出会いがあったのだろう。


今の奥さんとの出会い、作業所との出会い、ポプリとの出会い、今働いている
グループホームとの出会い、また、今日の研修会の主催者団体さんとの出会い、
などなど。


竹内さんは、現在、当事者の置かれている現状や立場、差別や偏見の存在、
また、精神障害者の正しい理解、知識を伝えることを通じて、20年前の
自分のように、無知のせいで、今後、障害を発病した人たちが、
無用な遠回りをすることが減るように、正しい知識の普及活動を続けている。


今日で、今年の講演は17回目を数えるそうだ。


当事者の発表などは、とかく悲観的な話、悲壮感の漂う話に終始しがちな中、
彼は、できるだけ笑いを取り入れ、希望のある前向きな話をするように
意識して、努力しているそう。


そんな彼の姿勢から多くのことを学ばせてもらった。(いつも会っているけど
こうして生い立ちから、発病時期、奥さんとの出会い、当事者活動の開始、
グループホームでの就労、そして、国民運動への参加など、一連の話を
最初から最後まで聞いたのは初めてだったから、途中、彼の父親がDV夫だった
ことなど、複雑な親子関係の話を赤裸々に語ってくれた部分では、瞳がウルウルしました)


彼の言っていた、「この病気も早期発見、早期治療が大事」というくだりは
「そうそう、そうだよね、やっぱり」と大きく頷きながら聞いていた。


まだ書きたいことがありますが、また別の機会に書こうかと思います。


また、竹内さんのブログ(2010年11月24日)に書かれているので、
そちらもよかったら読んでみてください。


西東京市でも竹内さんをゲストに呼んで、話してもらおうかなと思いました。


ちなみに、彼は心も体も大きい人なので、講演に呼んだら、仕事のスケジュールを
少々調整して、駆けつけてくれると思います。


ウィーズ竹内さんブログ
http://ameblo.jp/weeds-saitama/  
ウィーズHP
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